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蔵元紹介
VOL.
18
2009.06.10
古澤醸造合名会社

古澤醸造合名会社

創業以来140年の蔵付き酵母

宮崎の焼酎蔵は今とても元気です。その理由としては、歴史ある蔵や意欲的な若手杜氏が活躍しているという事。今回は宮崎の焼酎蔵では唯一の女性杜氏で経営者もある名門・古澤醸造さんをご案内します。
日南市の古澤さんはメインの「八重桜」を中心に,明治25年創業以来宮崎唯一となった土蔵において、頑固なまでにカメ仕込み・甕貯蔵にこだわって芋焼酎造りをされてみえます。一部麹造りの部分で機械化はしましたが、後はすべて手作業。「室での手作り麹の場合、麹造りも夜の9時、朝の2時、4時と室の中の麹蓋(こうじぶた)の場所をかえてやったり、重なっている上下を入れ替えたり。麹は生き物だから、場所によって温度の差があると、その環境にあわせて生きようとして、非常にコシの強い、個性的な麹ができるんです。麹室の特徴がよくでた麹といえます。手造りのこだわりの焼酎を造る場合は麹室を使います」。は社長の昌子さんの話。
そして、うまい焼酎造りに欠かせないのは「蔵つき酵母」の存在であるといわれます。県内の蔵元さんで、同じ麹、同じさつまいも、同じ酵母をつかっても二つとして同じ味わいにはなりません!創業以来「蔵の壁は掃除するな!」と言われ続け、守り続け、このうまい味わいを伝承している訳ですね。
八重桜の味わいは、レギュラーの芋は甕仕込みで飲み応えはしっかり。残念ながらあまり地元以外では売られていませんね。手造り芋は、熟成酒をブレンドしておりますのでより大人しい味わいの芋焼酎、なめらかです。そして人気の一壷春。こちらは長期3年以上の焼酎をブレンドしておりますが原料は他と同じ黄金千貫です。皆様、ぜひ飲み比べることをオススメします。きっと「こんなに違いがあるのか!?」と感動するはずです。芋の味わい・香り・アルコール分、3つのバランスが美しく、厚みのある味わいですが、後味はキレイに引いていく。数はやはり少ないですが、ぜひ探して飲んでみてください!後、レギュラーの「八重桜 麦」。こちらも最初香ばしく、後味スッキリ、酒が荒くないんです!是非ともトライお願いします。
ブームがひと段落してもなお品薄状態ですが、今期は減産の予定だそうです。蔵の継承・味の継承の為の勇気ある決断だと思いました。
古澤さんの将来の目標でもある「八重桜を継続すること」とまさに有言実行な訳なんです。
今回取材にご協力ありがとうございました、古澤社長。今夜も一壷春5:5お湯割りでダレヤメます!

蔵元情報
住所 宮崎県日南市大堂津4−10−1
電話 0987-27-0005
FAX 0987-27-1853
公式HP  
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代表銘柄
手造り芋
手造り芋

手造り麹で仕込む。昔ながらのふくよかなコクと風味が人気。やわらかい感じ。

一壷春
一壷春

長期3年以上の芋原酒を使用しています。辛みの奥に甘みがある。コクがありとてもまろやか。

八重桜 麦
八重桜 麦

麦麹を使用。全体としてはスッキリしていますが、香ばしさや甘さもちゃんとあります